賃貸借契約上の保証債務の相続

      2019/12/27  - 相続・遺言, 借金

 

皆さんこんにちは。
司法書士の豊田です。

本日は「賃貸借契約上の保証債務の相続」に関してお話して参ります。

(事案)
Xは、知人Yが借りているマンションの賃貸借契約の連帯保証人となっていた。
先日、Xの息子宛てにそのマンションの大家さんから連絡があり、
知人Yが半年家賃を滞納しているため、保証人であるXの方で滞納家賃を支払って欲しいと
請求があった。しかし、Xは、大家さんから連絡をもらう1か月前に亡くなっている。
Xの相続人である息子は、大家さんからの請求に応じて半年分の滞納家賃を支払わ
なければならないか。また、Yが今後もマンションの家賃を支払わない場合、
それもXの息子で支払わなければならないか。

1.相続開始前の賃料支払義務について
父の死亡=相続開始時までに発生していた滞納家賃分の保証債務が相続対象となることに
問題はありません。
保証債務の内容が確定しており、通常の金銭債務の相続と変わりがないためです。
従って、相続開始前の既発生賃料に関しては、保証人の相続人は当然に支払義務を負います。

2.相続開始後の賃料支払義務
身元保証債務や包括的信用保証債務のように、
その保証額をあらかじめ定めることが出来ない内容不確定な継続的保証債務は、
債務者の人的信頼関係に基づいているものであり、すでに具体的に発生した債務は別として、
その保証人たる地位は、特別の事情のない限り相続されないとされています。

そこで、賃貸借上の保証人たる地位も相続されないと考えるべきかどうかが問題となります。
この点、大判昭和9.1.30は、

賃借人のためにその賃貸借による債務を保証した者は、
信頼関係を基礎とした身元保証人のごとく、
広汎な範囲で責任を負うものではないため、
保証人の死亡によっても保証債務は消滅せず、相続人が保証債務を承継する

としています。

従って、未発生賃料債務についても、保証人の相続人は支払義務を負います。
賃貸借契約の連帯保証人を相続した場合には、上記の点に留意が必要となります。

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